ケバエ科Bibio metaclavipes?

・191122

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191122

場所:有馬温泉
体長:9mmほど
同定参考:
何頭か飛んでいました。久しぶりにがっつり同定してみます。
”Revision of the Japanese Bibionidae” Hardy and Takahashi 1960より
blogs.yahoo.co.jp
imomushiunti.blogspot.com
「廊下のむし探検」様、「いもむしのうんちは雨の音」様の記事も参考にしています。
どちらも昔から参考にさせてもらっているブログです。憧れます。
さて以下ド素人同定ですのでご注意ください。誤同定だよ!などあれば教えてください。


亜科・属検索

1. Radial sector(Rs脈)は2つに分かれる。脚部は単純 >2
1-Rs脈は枝分かれしない。前脚脛節に大きな棘毛、または2つ以上のトゲの集まり >ケバエ亜科Bibioninae 4.

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翅脈

4. 前脚脛節に2つ以上のトゲの集まり >Dilophus
4-前脚脛節の頂点に1対のトゲ >Bibio

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前脚脛節のトゲ

Bibio属に落ちました。


続いてBibio属から種を検索

1.前脚脛節のトゲは鋭い <2
1-前脚脛節の外側にあるトゲは頂点が丸みをおび、鈍い。両性とも大きくあまり光沢のない黒色の種 <ハグロケバエtenebrosus

2.r-m脈はRs脈基部の少なくとも1/2、通常Rs脈以上 <3
2-r-m脈は非常に短い、Rs脈基部のおよそ1/4。翅は灰~茶に色づき、前縁に沿って暗褐色を呈する。オスのからだは全体的に黒く、メスの中背板と腹部は赤褐色。両性とも脚部は全体的に黒色 <メスアカケバエjaponicus

3.前脚脛節内側のトゲは外側のトゲとほぼ同じ長さ <4
3-内側のトゲは明確に外側よりも短い <29

4.前縁が薄い茶色の前縁室かつ基室が透明な場合、翅は透明またはわずかに黄色や黄褐色 <6
4-メスに対して、翅の縁室と基室を含んだ前縁の一部が暗褐色 <5

上で出した写真のように、脛節トゲの先端は鋭く、r-m脈はRsとほぼ同じ長さ。
トゲの長さについては迷いましたが、論文内の図説であるほど長さに差は無いので「同じ長さ」としました。翅は透明なので6番に飛びます。

6.オス <7
6-メス <18

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大きな複眼。オスでしょう。

7.後脚基付節はふくれる、脛節の頂点の幅と同等ほどに。把握器は基部に黒色の長毛双葉状が密集する <8
7-後脚基付節は比較的スレンダー。把握器は単純 <11

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把握器?よくわからん
後脚の付節は膨らみをもつ気がする。把握器はよくわかりませんでした汗

8.脚部は主に黄色から赤褐色。Cardo stipitesは短い。口肢の基部は触角基部の前か直結している <10
8-脚部は光沢のある黒、脛節基部と後脚腿節基部の細い黄色部分を除く <9

脚部は黄色っぽいので10へ。

10.平均棍は黒色。口肢の先端は幅より1.5-2倍の長さ。翅の後縁の狭い範囲に微毛が無い部分がある。後脚基付節はfig27,bのとおり。ゲニタリアはfig27,eのとおり。

平均棍は薄い褐色です。黒色とは言い難い。

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口肢
見にくいですが、口回り。幅に対して8倍くらいの長さがある...。
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翅後縁。微毛は・・・?
後脚の形や交尾器周りの形もなんとなく後者のmetaclavipesに似ているので、これで同定完了とします。